「はてなダイアリー」に関するちょっとした感想

id:jkondoがいろいろ考えている。

例えば久しぶりに友人に会えば、日常的にはてなを使っている人はほとんど居ない、という現実を目の当たりにする事になる。毎日これだけ全力で良いサービスと作ろうと努力しているのにまだ届かないのかと、惨めで悔しい想いをする事になるが、その悔しさを乗り越えない限り未来は無いと思う。

http://d.hatena.ne.jp/jkondo/20080412/1207953693

はてなはとてもいいサービスだと思う。ただし、言い尽くされていることだけど、万人向けではないし、もっと言えばネット初心者向けではない。ネット初心者が見たら、「はてなって、いったい何?」と聞きたくなる。はてなのコアサービスはいったい何なのか、はてなを知らない人にはよくわからないだろう。はてブは、日本のソーシャルブックマークでは最大だけど、SBMってだけで普通の人には敷居が高い。

もし「日常的にはてなを使っている人」を増やしたいなら、ディープな使い方をしているユーザ以外の、ライトユーザを増やしたいなら、ライトな使い方を提案していくしかない。たとえば、こんなのとか。

1.ココログの「トラックバック野郎」のように、運営側がお題を出して、それに対してトラックバックを送る
2.タレントにブログを書いてもらって、ファンが大挙してコメント欄に殺到するような状況を作る
3.システム的には、TypePad系などと同じ手順で写真などをアップできるように
4.もっとディープにやるなら、BasecampやGoogleグループやZohoを超えるような高機能グループウェアを無料で提供する。「はてなグループ」?何それ?
5.はてな記法をまったく使わなくても、満足に日記が書けるようにする。知らない人にはあまりにも複雑すぎる

なんだか、とても普通だなあ。でもたぶん、普通なのがライトユーザ獲得に効くんだと思う。FC2ブログがあんなに伸びたのは、高機能なブログを無料で公開したから。戦略としてはとても普通だったけど、ネットでは「とりあえずFC2ブログなら、やりたいことが全部できるよ」って評価が効いて、ユーザが増えてきたんだと思う。はてダを改良してもFC2ブログにはならないだろうし、そんなことをしたら今のコアユーザもそっぽを向くから、そのくらいならいっそのこと、新しくブログシステムを作ってみるとか。たとえば、WordPressを使ったブログを無料サービスとして提供できれば、1ヶ月で数千単位のユーザは獲得できる…かな。まあ、それ、はてなじゃないけどね(笑)

あと、他のサービスはネット初心者にはわかりづらい。それぞれ、きっといいサービスなんだろうと思うけど、「これがやりたいんだけど」というユーザに対して、「じゃあ、うちのこのサービスを使ってください」と、いつも言えるのかな。言えないことも多いんじゃないかな。作り手が考えた方向へユーザが合わせていかないとサービスをまともに使えないのは、初心者を含む多くのユーザを集めたい場合は辛い。